『キャシアン・アンドー』シーズン2 第3話『収穫』

キャシアン・アンドー

スター・ウォーズのドラマシリーズ『キャシアン・アンドー』(原題:ANDOR)のシーズン2、第3話のあらすじと見どころ、キーワードを抽出しながらレビューしています。

『キャシアン・アンドー』は、Disney+(ディズニープラス)で視聴できます。

※ 入会が必要です。

構成としては、第1話から3話まで共通して、複数の登場人物の視点から様々な惑星での出来事が目まぐるしく切り替わります。

そのため、以下の登場人物それぞれの視点に分けてまとめました。

  • キャシアン中心の出来事
  • ビックス中心の出来事
  • モン・モスマ中心の出来事
  • 帝国軍(主に帝国保安局のデドラ)中心の出来事

極めて短いスパンでシーンを切り替えているのは、それぞれの場所で起きている出来事を限りなくリアルタイムに近い感覚で視聴者に体験させる狙いがあるように思います。
文章では、その切り替わりのタイミングに合わせるとわかりづらくなるため、一連の流れとしてまとめていますが、ぜひとも実際の映像で観て、この臨場感を味わっていただきたいものです。

ここから先は、ネタバレがあるのでご注意下さい❗️

キャシアン中心の出来事

コルサントの古物商店に通信が入り、クレヤが受信すると、相手はキャシアンでした。
ビックスたちと連絡を取りたいというキャシアンに、ミーナ=ラウでは通信が遮断されているため連絡はできないとクレヤが伝えます。

それを聞いたキャシアンは即座に通信を切ると、ミーナ=ラウへと急ぐのでした。

ビックス中心の出来事

ミーナ=ラウでは、収穫を祝って皆が集まり食事をしていました。
そこへ、ビックスたちの雇い主ケレンが到着し、次に帝国の調査がこの地区にやってくることをブラッソに告げます。

ケレンは別の地区からの仕事をでっち上げ、監査の間はそこへ行っておくよう手はずを整えてくれたようで、ブラッソを中心に移動の準備を始めます。

日没には出発する予定でしたが、上空を帝国のものと思われる船が通過したことで、出発を早めようとブラッソが提案するも、ウィルモンが恋人と逢引きしていてすぐに出発することができません。

その時キャシアンがミーナ=ラウに到着し、通信が入るのですが、遮断の影響からかビックスの言葉は一方通行となり会話が成り立ちません。
そして帝国軍の中尉がビックスの元へやってきてしまいます。

頼みの綱のブラッソも帝国軍に見つかり包囲されており、例の中尉は家の中へ上がり込んできました。

ビックスたちが不法移民であることを、中尉は事前にビザを調べて知っていたのです。
逮捕を見逃す代わりに、ビックスに淫らな行為を強要しようとする中尉。
やはり、恐れていたことが起きてしまいました。

当然ながら、ビックスは激しく抵抗し、掴んだ鈍器で中尉を殴打しました。(結局、中尉は絶命することとなります)
助けを呼ぶ中尉の叫び声を聞いて、家の外にいた兵士は応援を呼ぶため仲間に通信します。
それにより、ブラッソを包囲していた数名の兵士たちが中尉のチームの応援に向かい、手薄になりました。

そこへようやくキャシアンのファイターが到着し、攻撃を開始、その隙にスピーダーを奪って逃走するブラッソ。
一瞬たりとも目が離せない緊迫の展開が続きます。

この救出劇の結末を書いてしまうと、あまりにネタバレが過ぎるため、ぜひ本編映像でご確認いただければと思います。

モン・モスマ中心の出来事

シャンドリラでは、花嫁衣装に身を包んだリーダと、母親のモン・モスマが二人で会話していました。
いよいよ結婚式が始まるようです。

モンは自分の結婚式当時、母親が酔っていて、そんな母が許せなかったと話します。
しかし、今はその気持ちが理解できる、と。

そして、政略結婚などしなくてよいと娘に伝えるのでした。

モンの置かれた立場や状況を考慮すれば、相当の決意と覚悟を感じる言葉です。
しかし、少しの沈黙の後、娘はこう返しました。

「ママも酔えば?」(字幕では「耳を疑うわ」)

母娘の関係は、修復できないほどに壊れてしまったのかもしれません。
これも反乱に身を捧げた代償なのか、とモンが感じたのかどうかは断定できませんが、モンは無言で娘から少し離れてケープを纏います。とても悲しげな表情でした。

しかし、次に言葉を発したモンの声には、毅然とした威厳が戻っていました。
「私の後ろに立つのよ」

そして、結婚式は始まりました。もう後戻りはできません。

滞りなく式は進み、新郎のステカン(ダヴォ・スカルダンの息子)が小刀を受け取ります。
厳かに花嫁に近づくと、その小刀で細い三つ編みを切り落としました。
結婚の契りを表す儀式のようですが、ジェダイがパダワンからナイトに昇格する際にも同じことをしますね。

式の締めとして、第2話で話題に挙がっていたシャンディ・マールがお披露目されました。
第1話で、ルーセンが秘密にした式出席の理由がこれでした。

シャンディ・マールとは「2万5000年ほど前、シャンドリラがラカタに侵略された際、盗まれた寺院の像」です。

「ラカタ」は、シーズン1の第4話でも言及されており、スター・ウォーズの歴史上、重要な存在になりつつあります。

モンの隣に来たテイ・コルマが、スカルダンとの距離が急速に近づいていることを匂わせます。これは意図的な脅迫です。
それに気づいており、お金だけではすまなくなる可能性、反乱活動を暴露される危険性を憂慮するルーセンは、モンを守るために手を打たなければと言います。
モスマがそれはどういう意味かと問うと、ルーセンは「知らなくていい」と返します。

これは、最悪の手段(テイの殺害)もあり得るということを意味しているのでしょう。

スター・ウォーズらしからぬ現代的でダンサブルな音楽が流れ、強そうな酒を2杯、3杯と一気にあおったモンは、音楽に合わせて踊り狂います。
その表情には笑顔はなく、すべてを振り払ってただ無心になろうと、現実逃避しようとしているかのように見えました。

一方、テイ・コルマが外に出ると、初めて担当するという運転手がスピーダーの前で出迎えます。
その運転手はシンタでした。
早くもルーセンが手をまわしたのでしょうか。それとも…。

帝国軍中心の出来事

コルサントのとあるマンションの一室では、シリルとデドラがせわしなく何かの準備にいそしんでいました。
2人とも随分と着飾っており、デドラは食器をテーブルにセッティングし、シリルが料理をしています。
言うまでもなく二人とも帝国側の人間で、デドラに至ってはビックスへのひどい拷問を指示した憎むべき存在であるにもかかわらず、このシーンの二人のちょっとした行動は微笑ましくさえ感じます。

鏡で服を合わせている時にデドラが見せる作り笑顔や、テーブルの食器を直角に置き直すシリルの生真面目さは、どこにでもいる初々ういういしいカップルにしか見えません。

準備を終え、神妙な面持ちで誰かを待っている二人の元へやってきたのは、シリルの母親(イーディ・カーン)でした。

シリルの母は、シーズン1を視聴された方はよくご存じかと思いますが、かなりの曲者ですよね。
何と言いますか、発する言葉ひとつひとつに棘があるというか、嫌みに満ちているタイプです。

今回も、部屋に上がるなり、デドラが差し出した握手に応えることもなく嫌みを飛ばすイーディ。
その後も彼女の嫌みはとどまるところを知らず加速し続けます。

仕事では冷酷非道、クレニックから極秘プロジェクトに名指しで招集され、「キレ者」と認められたデドラも、恋人の母親の前では形無しかと思われました。

会話の途中、シリルが席を立ちます。
ここから、デドラの怒涛の反撃が始まりました。

このシーンは本当に圧巻の一言です。
シーズン1から視聴者(私)が抱えていたモヤモヤとイライラを、デドラが解消してくれました。
詳細は控えますので、この「スカッと感」をぜひとも実際のドラマで体験していただきたいと思います。

会話の中で、デドラの両親が犯罪者で、彼女が3歳の時に逮捕されたという過去が明かされました。
そのため、デドラは幼少の頃から帝国の養育施設で育てられたのです。
その環境が人格形成にどれほどの影響を与えたのかは筆舌に尽くしがたいでしょう。

最後に

帝国軍(主にデドラとシリル)視点の見た出来事は比較的ライトな展開でしたが、他は想像以上に重苦しく陰惨なエピソードでした。

特にビックスは、フェリックスで数々の惨劇を経験したというのに、まだ試練を与え足りないのかと思い、本当に可哀そうです。
普通の人間の精神力では、到底耐えられない苦しみを経験し、新天地でようやく落ち着きを取り戻しつつあったのに、あまりに酷い仕打ちです。

タイトルは『収穫』ですが、この話で何かしらの収穫を得た者がいるのでしょうか。
私には、誰一人として収穫を得た人を見つけることができませんでした。


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