巷(XなどのSNSやIT系ブログ記事)では、「jQueryのサポート終了」であったり、「jQueryはオワコン」といった投稿を目にします。
これらの認識には、誤解が含まれていますが、「今後 jQuery を学習すべきか」という観点では頷ける部分もあるのは確かです。
目次
もったいぶらず結論
これから jQuery の学習を始めるメリットは少ないです。
理由は以下の通りです。
- コードの記述量を減らすメリットだけのために、高い学習コストがかかる。
- jQueryのもう一つのメリットである「ブラウザ間の互換性」は、Internet Explorerがなくなったことで考慮不要になった。
- 他に学習した方が良いものが増えている。
- フレームワークの React
- Alt JSの TypeScript
- バニラJavaScript(フレームワークに依存しないプレーンなJavaScript)自体の進化
- querySelectorによるCSSセレクタを使用したDOM操作
- fetch、async、await、などによる非同期通信の簡略化
「jQueryのサポート終了」は本当か?
これは誤解です。
古いバージョンの jQuery のサポートは終了していますが、最新バージョンの安定板のサポートは継続されています。
2025年12月19日現在の最新安定板のバージョンは3.7.1です。(2023年8月のリリースから変わっていません)
さらに、次世代(ベータ版): jQuery 4.0β が2024年2月にリリースされました。
なぜ、「jQueryのサポート終了」の噂が広まったのか
次のリストが、「jQueryサポート終了」の誤解を生み「jQueryオワコン」の噂を広げた主な理由と考えています。
- jQuery UIとjQuery Mobileの開発終了
- これら2つのjQueryの公式プラグインセットの開発が終了したことにより、jQuery自体のサポート終了という誤解が生じた。
- 古いバージョンのサポート終了
- 古いバージョンのサポートが終了するのは jQuery に限らず一般的なことですが、上記 1. に付随して、あたかも jQuery自体のサポートが終了するような情報が広まった。
- モダンフレームワークとAlt JSの台頭
- React や Vue.js などのモダンなフレームワークや、Alt JS(主にTypeScript)の普及により jQuery の使用が減少し、「jQueryオワコン」の意見に賛同者が増えた。
- CSSフレームワークの Bootstrap も、バージョン5で jQuery 依存から脱却したことも jQuery 離れに拍車をかけた。
jQueryをこれから学習する価値
「jQueryのサポート終了」は完全な誤解であることは分かりました。
しかし、「jQueryはオワコン」というのは意見であり、「正誤」という考え方には当てはまりません。
よって、個々に価値基準を持って判断する必要があります。
ここでは私の意見を提示します。
「jQueryのサポート終了」の噂が広まった原因として記載した3つの項目の中で、1と3は jQuery にとって極めてクリティカルな影響を与えています。
jQuery UIとjQuery Mobileの開発終了
この点についてはもう少し正確な情報をお伝えします。
2021年10月、jQuery UI および jQuery Mobile は今後新規機能の開発が行われないことがOpenJS Foundationから正式に発表されました。
- jQuery UI
- Webアプリケーションに様々なユーザーインターフェイスを簡単に実装できる機能を持った jQuery プラグイン
- 最終リリースは2021年10月7日、バージョン1.13.0
- 以降は開発を終了し、メンテナンスモードへ移行
- jQuery Mobile
- モバイルデバイス向けに最適化されたユーザーインターフェースとタッチイベントの処理を簡素化するための jQuery プラグイン
- 最終リリースは2014年10月31日、バージョン1.4.5
- 2021年10月7日をもって、「Deprecated」(利用は非推奨)が宣言された
上記の両プラグインを失ったことにより、jQueryの利便性と有益性が大幅に低下したことは否めないでしょう。
モダンフレームワークとAlt JSの台頭
JSフレームワークの王者 React
以下のグラフをご覧いただけると分かる通り、モダンフレームワークの中でも、Reactの存在は頭一つ抜けています。
2016年から2024年までの間、Reactは常に1位であり続けています。

Alt JS の王者 TypeScript
TypeScriptを使用することで、Javaのような「静的型付け」をJavaScriptにもたらします。
これにより、JavaScriptの最大の弱点とされてきた問題を解決できます。
TypeScript の構文は、完全に JavaScript と互換性があるため、TypeScript 固有の仕様を追加、差分で学習すれば済みます。
それに対し、jQuery は JavaScript や TypeScript とはまったく構文が異なるため、その分余計な学習コストがかかることになります。
まとめ
私自身は過去20年以上もの間 jQuery を愛用し、大好きな言語(ライブラリ)だったので、正直なところ大変残念でもあり、複雑な心境です。
しかし、現在(2024年12月)での jQuery の現状および真実を明確にお伝えできればと思い、この記事を執筆しました。
皆様のプログラミング学習の成果や効率のアップに、少しでもお役に立てば幸いです。
本記事についての質問、誤りの指摘、ご意見ご感想などありましたら、ぜひコメント頂ければ幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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