2025-12

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数学の部屋

【集合論応用 2】「数える」を超えて:無限集合の濃度(サイズ)理論

子供の頃、指を使って「1, 2, 3...」と数を数えることを覚えました。 では、その数える対象が「無限」になったとき、そのサイズをどうやって比べればよいのでしょうか。 例えば、「自然数(1, 2, 3...)」と「偶数(2, 4, 6...)」、どちらの方が多いと思いますか? 直感的には、偶数は自然数の一部なのだから、自然数の方が多いと感じるかもしれません。 その問いに対し、集合論の生みの親であるドイツの数学者 ゲオルク・カントール は、驚くべき結論を導き出しました。 本記事では、前回記事の「写像」の概念を前提に、無限集合の「濃度(サイズ)」という深淵な世界へ足を踏み入れます。
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【集合論応用 1】直積集合と写像:数学における「関数」の定義

これまでの【集合論入門】シリーズでは、集合の基礎から、和集合・共通部分といった基本的な演算までを学んできました。 これらは、いわば数学の「素材」を知る工程でした。 【集合論応用】シリーズでは、それらの素材を使って、数学における最も重要な概念の一つである「関数」を組み立てていきます。 「関数」と言えば、中学・高校を通して y = f(x) という形式に慣れ親しんできたかと思いますが、集合論は「関数とは何なのか?」という問いに対し、シンプル且つ厳密な答えを用意しています。 その鍵を握るのが、集合同士を掛け合わせることで生まれる「直積集合(デカルト積)」、そしてそこから定義される「写像(しゃぞう)」という考え方です。 この記事では、まず「直積集合」という新しい演算を学び、私たちが知っている「関数」が、集合論の言葉でどのように定義し直されるのかを解き明かしていきます。 このステップを越えることで、数学のあらゆる分野に通底する「構造」が見えてくるはずです。
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【確率・統計 完結】正規分布:カオスの中に潜む「神曲(神の曲線)」をPythonで描く

【確率・統計シリーズの完結記事】確率の迷宮を抜け、ついに「神の曲線」正規分布へ。サイコロ1万回のシミュレーションを通じ、バラバラな偶然が美しい調和へと至る「中心極限定理」をPythonで可視化します。母平均と標準偏差が描く至高の曲線をその目に焼き付け、統計学というレンズで未来を予測する力を手に入れましょう。
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【架け橋】大数の法則:「偶然」が「必然」に変わるとき

「確率の収束」を感覚から論理へ。サイコロのシミュレーションを通じ、大数の法則と標準誤差(SE)の関係をPythonで可視化します。「精度を2倍にするには4倍のデータが必要」というルートnの法則を解き明かし、目標精度から必要な試行回数を逆算する、実務に役立つ「未来の推測」を学びましょう。
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【順列と組み合わせ】この1記事でSPI対策や大学入試レベルまでカバー

「公式は覚えた。でも、いざ問題を見るとP(順列)かC(組み合わせ)か分からない……」 順列と組み合わせでつまずく原因は、計算力だけではありません。 むしろ、問題文を読んだ瞬間に「どの道具を使うか」を判断する『見極め力』にあります。 この記事では、身近でイメージしやすい具体例を使いながら、SPIや大学入試で頻出するパターンを徹底的に整理しました。 ポイントは、選んだあとに「役割の差」があるかどうか。 この視点を持つことで、複雑に見える文章題も迷わず立式できる状態へと導きます。 読み終わる頃には、苦心していた「順列」と「組み合わせ」の問題に自信を持って向き合えるようになっているはずです。
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【統計②】Pythonで作りながら理解する分散と標準偏差の数値化

「平均利回り5%の投資信託AとB。あなたなら、どちらに資産を預けますか?」 そう聞かれたら、多くの人は「平均が同じなら、どちらでも結果は同じでは?」と答えるかもしれません。 しかし、もしAが「毎日0.1%ずつ着実に増える商品」で、Bが「ある日は+10%だが、翌日は-5%と激しく上下する商品」だとしたらどうでしょう。 たとえ1ヶ月後の平均利回りが同じ5%に落ち着いたとしても、その運用の中身は全く別物です。 Bのような激しい値動きは、売却のタイミング一つで大きな損失を出す不確実性を孕んでおり、投資家にとっては無視できない「危うさ(=リスク)」となります。 前回の記事では、データの中心を示す「代表値」を学びました。 平均・中央・最頻値を使い分ければ、データの「真ん中」を正しく射抜くことができます。 しかし、今回の投資信託の例のように、代表値が同じであっても、データの「ふり幅(バラつき)」によってその性質は決定的に異なるのです。 この「手元の数値が、平均からどれくらい離れてふらついているか」という不確実性を客観的な数字にしたものが、今回のテーマである「分散」と「標準偏差」です。 どれほど代表値が立派でも、バラつきの正体を掴めていなければ、そのデータは「制御不能」なままです。 今回はPythonを使い、曖昧なバラつきを明確な指標へと変換するプロセスを体験します。
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【統計①】平均だけでは不十分?Python、中央値・最頻値のコラボでデータの特徴を「見える化」

「平均点くらいだったから、まあ普通かな」 このように私たちは「平均」という言葉を、その集団の「普通」や「真ん中」を指すものとして日常的に使っています。 しかし、前回の記事で学んだ「期待値(平均報酬)」は、あくまで「膨大な試行を繰り返した時の理論的な境界線」でした。 現実の世界に存在する、回数が限られたデータ群を分析する場合、平均値だけを見ていると、とんでもない見当違いをしてしまう場合があります。 今回は、Pythonのライブラリ「Pandas」を使い、平均・中央値・最頻値という3つの指標をコラボレーションさせることで、裏側に隠されたデータの特徴を浮き彫りにする方法を学びます。
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【確率③】期待値は「未来の平均値」。投資とギャンブルの境界線をシミュレート

「宝くじを買うのは無駄だ」と言う人もいれば、「投資もギャンブルと同じようなものだ」と言う人もいます。これらは単なる個人の感想なのでしょうか? いいえ、数学の世界には、その境界線を鮮やかに描き出す「期待値」という明確な基準が存在します。 前回の記事では、Pythonを使って「確率は試行回数を増やすほど理論値に収束する」ことを確かめました。今回はその知識をさらに一歩進め、「その勝負、結局のところ得なのか、損なのか」という、私たちのサイフに直結する問題を解き明かしていきます。 期待値を理解し、シミュレーションできると、目の前の「チャンス」が「着実な投資」なのか「無謀なギャンブル」なのかが、数字として見えるようになります。 確率とプログラミングの力で、感情や運に左右されない「意思決定の羅針盤」を手に入れましょう。
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【確率②】理論値と実践値の交差点:Pythonで捉える「確率収束の瞬間」

前回の記事では、Pythonを使って「全事象」を漏れなく書き出し、理論上の確率を計算する方法を学びました。 しかし、現実の世界は、複雑で全パターンを数え上げるなど不可能な事象に満ち溢あふれています。 そこで登場するのが「シミュレーション」です。 「計算で答えを出す」のではなく、「コンピューターの中で実際に何万回も試してみる」。 一見、泥臭い力技に聞こえる手法ですが、現代のAIやデータ分析を支える強力な武器となるのです。 今回の記事では、サイコロ振りを題材にPythonで実験を行い、「理論上の確率(理論値)」と「実験から得られた確率(実践値)」がどのように出会い、重なっていくのかを体験します。 理論と実験の交差点を通り過ぎた先で、「確率が収束する瞬間」を目にすることになるでしょう。
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【確率①】まずは「数え上げ」から!樹形図で全パターンを網羅する

「確率」の仕組みはシンプルです。 確率を平たく言えば、「起こりうるすべてのパターンのうち、知りたい結果がどれくらい含まれているか」を比べる作業にすぎません。 たとえば、コインを2回投げたときに「表が2回出る確率」を知りたいとしましょう。 その場合、まずは「表・表」「表・裏」「裏・表」「裏・裏」という全パターンが4通りだと把握することから始まります。 この「全パターン」のことを、数学では全事象ぜんじしょうと呼びます。 つまり、全部で何通りあるのかを「正しく数える」ことができれば、確率は解けたも同然なのです。 しかし、パターンの数が10通り、20通りと増えていくと、頭の中だけで数えるのは限界がきます。 そこで、人間の代わりに正確に、かつ一瞬で数え上げてくれる強力な道具が、今回から登場する「Python」というプログラミング言語です。 まずは、頭の中を整理するための「樹形図」の考え方を学び、次に「数え上げ」という根気のいる作業をコンピュータに任せる方法を見ていきましょう。
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