「公式は覚えた。でも、いざ問題を見るとP(順列)かC(組み合わせ)か分からない……」
順列と組み合わせでつまずく原因は、計算力だけではありません。
むしろ、問題文を読んだ瞬間に「どの道具を使うか」を判断する『見極め力』にあります。
この記事では、身近でイメージしやすい具体例を使いながら、SPIや大学入試で頻出するパターンを徹底的に整理しました。
ポイントは、選んだあとに「役割の差」があるかどうか。
この視点を持つことで、複雑に見える文章題も迷わず立式できる状態へと導きます。
読み終わる頃には、苦心していた「順列」と「組み合わせ」の問題に自信を持って向き合えるようになっているはずです。
目次
第1章:まずは公式(便利ツール)を知ろう
順列と組み合わせの問題を解くために使う公式をご紹介します。
公式だけを見ると、難解で投げ出したくなるかもしれませんが、考え方はシンプルです。
式に出てくる記号をひとつひとつ解説し、実際の計算例も併記するので、頑張って理解しましょう。
1.1. 計算の基本ルール「階乗(!)」とは
公式を紹介する前に、順列と組み合わせで必ず登場する「!」について説明しておきます。
この記号「!」は数学で階乗と呼び、「その数字から1まで、順番にすべて掛ける」という意味を表します。
- 考え方: 指定された数字からスタートして、1ずつ減らしながら1になるまで掛け算を続けます。
- 計算例:
- \(3! = 3 \times 2 \times 1 = 6\)
- \(5! = 5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 120\)
階乗は以降の計算で重要な役割を果たしますので、しっかり記憶・理解しておいてください。
1.2. 順列(P)の公式:選んで「並べる」
異なる \(n\) 個の中から \(r\) 個を選んで一列に並べる、その「並べ方の総数(=パターン数)」を求める公式です。
まずは難解な方の公式から掲載しますが、実践で使われるのはもっと簡単です。
【順列の公式①】
\(\displaystyle _nP_r = \frac{n!}{(n-r)!}\)
順列(並べ方の総数)が P、全体の個数が n、選ぶ個数が r、階乗が ! と、それぞれの記号の意味は覚えても、上記の公式は難しいですよね。
実際の計算で主に使われるのは、次の公式の方です。
【順列の公式②】
\(\displaystyle _nP_r = \underbrace{n \times (n-1) \times (n-2) \times \dots}_{\text{数字を } r \text{ 回掛ける}}\)
- 考え方: 「左の数字(\(n\))からスタートして、1ずつ減らしながら右の数字(\(r\))の個数分掛け算する」
- 計算例(\(_5P_3\)):
- 5からスタートして、4,3と3回分掛け算する。
- \(5 \times 4 \times 3 = 60\) 通り
どうでしょうか。これならそんなに難しくないですよね。
1.3. 組み合わせ(C)の公式:ただ「選ぶ」
異なる \(n\) 個の中から \(r\) 個を、順番を考えずに「選ぶだけ」の組み合わせの総数を求める公式です。
まずは難解な方の公式から掲載します。
【組み合わせの公式①】
\(\displaystyle _nC_r = \frac{n!}{r!(n-r)!}\)
分母に記号が増えて、いよいよ複雑に見えますね。
しかし、こちらも実際に使う計算式は、もっとシンプルに作れます。
順列(P)を算出してから、その結果を使用してプラスアルファの計算工程を加えるだけです。
【組み合わせの公式②】
\(\displaystyle _nC_r = \frac{_nP_r}{r!}\)
\(\displaystyle = \frac{\text{n から r 回分の掛け算 (つまり順列)}}{\text{r から1までの掛け算}}\)
- 考え方: 「上(分子)は順列と同じ計算をして、下(分母)は右の数字から1まで全部掛け算する」
- 計算例(\(_5C_3\)):
- 上:5からスタートして3回分掛ける(\(5 \times 4 \times 3\))
- 下:3からスタートして1まで掛ける(\(3 \times 2 \times 1\))
- \(\displaystyle \frac{5 \times 4 \times 3}{3 \times 2 \times 1} = \frac{60}{6} = 10 \text{ 通り}\)
第2章:「P」か「C」か、瞬時に判断するための基準
公式を覚えたら、次は「順列と組み合わせのどちらを使うのか」を判断できなければなりません。
判断に迷ったら、選ばれた人たちが過ごす場所が、「個室」か「大部屋」かをイメージしましょう。
「人じゃなくてモノならどうするのか?」というツッコミは受け付けません。
ここでは「モノにも命がある」と思ってください。
2.1. 判断基準の例:「個室」か「大部屋」か
- 順列(P)は「個室」
選ばれた人たちが、それぞれ「1号室」「2号室」「3号室」という、別々の部屋に割り振られる場合です。- Aさんが1号室、Bさんが2号室になるのと、Bさんが1号室、Aさんが2号室になるのでは、「誰がどこにいるか」という状況が変わります。
- 入れ替えテスト: 2人の場所を入れ替えたときに「別のパターン」になるなら 順列(P) です。
- 組み合わせ(C)は「大部屋」
選ばれた人たち全員を、仕切りのない「大部屋」に入れる場合です。- AさんとBさんの2人が選ばれたとき、部屋の中を見れば「AとBが一緒に過ごしている」という状況はひとつです。
- 入れ替えテスト: 部屋の中で2人が場所を入れ替わっても「顔ぶれ(状況)は同じ」なら 組み合わせ(C) です。
2.2. 判断の決定打:ラベル(役割)があるか
結局のところ、決定的な違いは「選ばれた人に、別々のラベルが貼られるかどうか」に集約されます。
2.1. では、個室と大部屋を例にしましたが、自分にとって分かりやすい例があれば、なんでもOKなのです。
- 順列(P): 選ばれた瞬間に「1番」「部長」「百の位」といった個別のラベル(役割)が貼られる。
- 組み合わせ(C): 選ばれた全員に、共通の「代表」「合格者」「掃除係」といったお揃いのラベルが貼られる。
第3章:【積の法則】「ランチメニュー」のパターンを例に考える
第1章と第2章では、男子グループなら男子グループ、といった「ひとつのグループ」の中からどう選ぶか(PかCか)を学びました。
これに対し、本章で学ぶ「積の法則」は、対象が「2つ以上の別々のグループ」になったときに使うルールです。
例えば、「メイン料理のグループ」から1つ選び、「ドリンクのグループ」から1つ選ぶ。このように、種類の違うものを1つずつ選んで「セット」を作る場合、それぞれの選び方を掛け算して「積」を計算します。
積は、論理学や集合論で言うところの「且つ(AND)」です。
では、具体例を見ていきましょう。
3.1. 別々のグループを掛け合わせる「積の法則」
Cafe CodeGem のランチは次のようなメニュー構成になっています。
- メイン料理グループ:3種から1品を選べます
- ハンバーグ
- スパイスカレー
- パスタ
- ドリンクグループ:2種から1品を選べます
- コーヒー
- 紅茶
この2つのグループを組み合わせて「ランチセット」を作る場合、パターンの総数はそれぞれの選択肢の数を掛け算するだけで求められます。
【計算式】
\(3 \text{ (メイン料理)} \times 2 \text{ (ドリンク)} = 6 \text{ 通り}\)
3.2. 選ぶ数が増えても「掛け算」の形は変わらない
では、もし「メイン料理3種の中から、2品選べる」という少し豪華なディナーコースになったらどうなるでしょうか?(ドリンクは2種から1品のまま)
実はこれも「メイン料理の種類」×「ドリンクの種類」という同じ掛け算で計算できます。
考え方は次の通りです。
- メインの選び方: 3種から2品選ぶ(大部屋)👉 \(_3C_2 = \) 3通り
- ドリンクの選び方: 2種から1品選ぶ 👉 2通り
- セットにする: それぞれの数字を掛け合わせる
- 【計算式】\(3 \text{ (メイン料理)} \times 2 \text{ (ドリンク)} = 6 \text{ 通り}\)
このとおり、たとえグループ内での選び方が「C(組み合わせ)」や「P(順列)」になっても、それらを繋いでセットを作る時は、変わらず「A通り × B通り」という積の法則の形に落ち着きます。
第4章:【和の法則】「または」で分かれる別ルートを合算する
第3章では「メインを選び、そして(且つ)ドリンクも選ぶ」という、セットを作るための掛け算を学びました。
しかし、実際の試験や日常生活では、「Aという方法で行くか、または Bという方法で行くか」というように、同時に両方は選べない(別ルート)のケースが登場します。
和は、論理学や集合論で言うところの「または(OR)」です。
このとき、パターンの総数は掛け算で積を求めるのではなく、それぞれのルートを足し算して和を求めます。
4.1. 別ルートを合算する「和の法則」
Cafe CodeGem のランチメニューに新商品を追加してみます。
- 既存のルートA(セットメニュー):
- 第3章で計算した「メイン+ドリンク」の組み合わせ 👉 6通り
- 新商品ルートB(裏メニュー賄い飯):
- 1杯で満足できる「特製うどん」、「野菜たっぷり焼きそば」 👉 2通り
このとき、ランチの選び方の総数は、それぞれのルートの数を足し算して求めます。
【計算式】
\(6 \text{ (ルートA)} + 2 \text{ (ルートB)} = 8 \text{ 通り}\)
積(\(\times\))と和(\(+\))を使い分ける合言葉
「積に且つ、またはの和」
4.2. 複雑な問題は「和」で分解して「積(または組み合わせ)」で解く
一見難しそうな問題も、この「和の法則」を使ってルートを分ける(場合分けする)ことができれば、一気に簡単になります。
例えば、次のような問題を考えてみましょう。
【例題】
男子4人、女子3人のグループから、3人の代表チームを作る。
ただし、「男子だけのチーム」または「女子だけのチーム」を作るという制約がある。
さて、チーム編成は何通りあるか?
この問題は、同時に起きることがない2つのルートに分けられます。
【解法】
【ステップ1】ルートごとに計算する
- ルート1:男子3人のチームを作る
- 男子4人から3人選ぶ(大部屋)
- 👉 \(_4C_3 = \) 4通り
- ルート2:女子3人のチームを作る
- 女子3人から3人選ぶ(大部屋)
- 👉 \(_3C_3 = \) 1通り
【ステップ2】和の法則で合算する
- 「男子のみ」または「女子のみ」のチームを作るので、最後は足し算でつなぎます。
したがって、
\(4 \text{ (ルート1)} + 1 \text{ (ルート2)} = 5 \text{ 通り}\)
第5章:【制約がある並べ方】「特殊な条件」をどう処理するか
ここまでは、自由に並べたり選んだりしてきましたが、数学の世界には「円状に座る」とか「同じものが混ざっている」といった、少し意地悪な条件(制約)が付くことがあります。
本章では、そんな「制約」を、これまでの \(P\) や \(C\) の知識で攻略する方法を解説します。
5.1. 円順列:「回転して同じなら1通り」という制約
ここまでで学んだ「順列(P)」は、要素が「1列」に並ぶことを前提としていました。
これに対して、要素が円状に並ぶ「円順列」では、新しい制約が加わります。
それは、「ぐるっと回して並び順が同じになれば、それは同一のパターンとみなす」というルールです。
5.1.1. 円順列では「順列(P)」をそのまま使えない
一列に並べる順列では、例えば「Aが一番左(先頭)」という基準がありました。
しかし円卓には端がありません。
もし4人の座り方を \(4!\) で計算してしまうと、全員が右に一つずつズレただけの「実質的に同じ並び方」を、別々のパターンとして4回分重複して数えてしまうことになります。
この回転による重複を防ぐには、誰か一人を特定の場所に固定し、動かない「基準点」にしてしまうのが確実です。
- Aさんを固定する: Aさんにどこか一つの席に座ってもらい、そこから動かないと決めます。
- 残りのメンバーを並べる: Aさんが固定されたことで、残りの席は「Aさんの右隣」「Aさんの正面」というように、他と区別できる固有の場所に変わります。 つまり、一度基準を決めれば、あとは残りのメンバーを「基準から見た各席」に割り当てるだけの、通常の順列と同じ問題になります。
5.1.2. 円順列の公式
この「1人を基準として固定し、残りの人を並べる」という考え方は、以下の公式で表されます。
円順列の公式
\((n – 1)!\)
- \(n\):全体の人数
- 式の意味:全体の人数から1引いた数でスタートする階乗
4人が円卓に座る場合を例に計算してみましょう。
- 全体の人数 \(n = 4\)
- 1人を「基準」として固定するため、実際に並び替えるのは残りの 3人。
- 式:\((4 – 1)! = 3! = 3 \times 2 \times 1 = \) 👉 6通り
5.2. 同じものを含む順列
これまでの順列(P)では、すべての要素を「A、B、C」のように区別できるものとして扱ってきました。
しかし、「A、A、B」のように、「同じものが含まれており、それらを入れ替えても並び方の見た目が変わらない」という条件(制約)がある場合、単純な \(P\) や階乗(!)では正解にたどり着けません。
「同じものが \(p\) 個あるとき、その \(p\) 個が入れ替わってできる \(p!\) 通りのパターンが、すべて1つの見た目に重なってしまう」。
この問題の制約を解決するのは、割り算です。
と言っても、単なる割り算ではなく、階乗の割り算です。
5.2.1. 考え方
「同じものを含む順列」における制約と解決策を文章でまとめると以下の通りです。
- 制約: 同じものが含まれるため、入れ替えても見た目が変わらない。
- 解決策: まずは階乗「!」で全員並べたあと、同じものの個数の階乗で割り算して、重複を相殺する。
5.2.2. 同じものを含む順列の公式
この「重複分をわり算で相殺する」考え方は、以下の公式で表されます。
\(\displaystyle \frac{n!}{p!q!r! \dots}\)
- \(n\):全体の個数
- \(p, q, r\):それぞれの同じものの個数
赤玉3個、白玉2個を並べる場合を例に計算してみましょう。
- 全体の個数 \(n = 5\)
- 赤玉3個の重複を消すための \(3!\)
- 白玉2個の重複を消すための \(2!\)
上記を公式に代入すると、次のような計算になります。
\(\displaystyle \frac{5!}{3!2!}\)
\(\displaystyle = \frac{5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1}{3 \times 2 \times 1 \times 2 \times 1}\)
\(\displaystyle = \frac{120}{12} = 10 \text{ 通り}\)
5.3. 重複組み合わせ:「何度でも選べる」という制約
「重複」というと、5.2.の「同じものが含まれる」制約と混同しやすいですが、明確な違いがあります。
- 同じものを含む: 「赤玉2個、白玉1個」のように、商品ごとに在庫数が決まっている
- 重複組み合わせ: 「赤・白」の2種類から、重複を許して3個選ぶ(赤・赤・赤でもOK)
5.2.は「手元にあるものを並び替える」だけですが、5.3.は「無限にある選択肢から、好きな組み合わせを作る」という、より自由度の高い状況を扱うと言えます。
5.4. 解決策:「仕切り」を使って計算可能な形にすり替える
この「おかわり自由」という状況は、そのままでは \(C\) の計算に当てはめられません。
そこで、「選ぶ」という作業を「箱を仕切りで区切って並べる」という作業にすり替えるテクニックを使います。
例えば、「リンゴ・ミカン・ブドウ」の3種類から、重複を許して4個選ぶ場合を考えます。
※ 各フルーツはいくつでも採り放題とします。
- 頭の中に箱を用意する: 自分が選ぶ個数分(4つ)のフルーツを並べるための箱をイメージします。
- 「仕切り(|)」を2枚用意する: 3種類を分けるには、2枚の仕切りが必要だからです。
あとは、この2つの仕切りで区切られた箱に、フルーツを詰め合わせしていくだけです。
- 🍎|🍊🍊|🍇
- 🍎🍎|🍊|🍇
- 🍎🍎🍎|🍊|
- 以降も同じ要領で続ける\(\dots\)
といった具合です。
5.4.1. 重複組み合わせの公式
重複組み合わせには \(_nH_r\) という記号もありますが、基本的には以下の「Cへの変換式」で解きます。
\(\displaystyle _{(種類 – 1 + 選ぶ数)\quad}C_{(選ぶ数)}\)
または
\(_{(種類 – 1 + 選ぶ数)\quad} C _{(仕切りの数)}\)
正式には次の公式です。
\(_nH_r = _{(n + r – 1)}C_r\)
- \(n\):種類
- \(r\):選ぶ数
先ほどの3種のフルーツを4つ選ぶ場合を例に計算してみましょう。
- 種類-1(=仕切りの数):\(3 – 1 = 2\)
- 選ぶ数:\(4\)
- 合計:\(2 + 4 = 6\)
上記を公式に代入すると、次のような計算になります。
\(\displaystyle _6C_4\)
\(\displaystyle = \frac{6 \times 5 \times 4 \times 3}{4 \times 3 \times 2 \times 1}\)
\(\displaystyle = \frac{360}{24} = 15 \text{ 通り}\)
💡計算を楽にするテクニック
今、$_6C_4$ を計算するのに数字を4つ並べましたが、実はもっと楽な方法があります。
選択肢の合計6つの中から4つを選ぶということは、2つは選ばれないということになります。
つまり、4つを選ぶパターンと2つが選ばれないパターンは同じである、という考え方が成り立ちます。
つまり、「選ぶ数」の代わりに「仕切りの数」を使って計算しても、結果は全く同じになります。
- 選ぶ数で計算: \(_6C_4 = 15\)
- 仕切りの数で計算: \(_6C_2 = 15\)
第6章:【余事象】逆転の発想で「裏側」から攻める
これまでは「条件に合うものを正面から数える」方法を学んできましたが、中には正攻法で数えるとパターンが多すぎて、時間が足りなくなる問題もあります。
そんな時に使うのが、「全体から、ダメなパターン(裏側)を引く」という戦略です。
この「ダメなパターン」のことを、数学では「余事象」と呼びます。
6.1. 「少なくとも」というキーワードに注目する
余事象を使う最大のサインは、SPIなどの問題文に「少なくとも〜」という言葉が出てきたときです。
【例題】
コインを3回投げるとき、「少なくとも1回は表」が出るのは何通りか?
これを正攻法で数えようとすると……
- 表が1回のパターン
- 表が2回のパターン
- 表が3回のパターン
……と、3つのルートを計算して足さなければなりません(和の法則)。
ところが、逆(裏側)を考えてみるとどうでしょう。
「少なくとも1回は表」の反対は、「1回も表が出ない(=すべて裏)」のたった1パターンしかありませんね。
6.2. 余事象の計算式と具体例
余事象を使った計算式は、常に次の形になります。
(全体の数)-(ダメなパターン:余事象)
先ほどのコインの例で計算してみましょう。
- 全体の数: \(2 \times 2 \times 2 = 8\) 通り(第3章:積の法則)
- ダメなパターン: 「すべて裏」の 1通り
- 引き算する: \(8 – 1 =\) 7通り
正攻法の3ルートで計算するよりも、はるかに早くて正確です。
このように、数学が得意な人は、単に計算が速いのではなく「計算の手間を減らす工夫」が上手なのです。
「正面から数えるのが面倒だな」と感じたら、一歩引いて「そうじゃない方は何通りあるだろう?」と裏側を覗いてみてください。
その瞬間に、難解な問題がただの引き算に姿を変えます。
戦略的判断:どちらの「ルート」が短いか?
「少なくとも」という言葉は余事象の合図ですが、常に引き算が最善とは限りません。
問題を解く前に、「正面」と「裏側」のどちらのパターン数が少ないかを比較する癖をつけましょう。
余事象が真価を発揮するのは「正面突破の方が圧倒的に面倒なケース」
完結:【順列と組み合わせ】攻略マニュアル
本記事で学んできたことは、「順列(並べる)」と「組み合わせ(選ぶ)」の基礎から、それらをいかに工夫して使いこなすかという知恵でした。
- 2つのツールの使い分け
- 順列(P / 階乗!): 順番に並べる。席が決まっているイメージ。
- 組み合わせ(C): グループとして選ぶ。一気に掴んで大部屋に入れるイメージ。
- 計算のルール(積と和)
- 積の法則(\(\times\)): 動作が「セット」で続くなら掛け算。
- 和の法則(\(+\)): 状況が「別ルート」に分かれるなら足し算。
- 特殊な制約を突破する応用技
難易度の高い問題(SPIや大学入試レベル)は、この2つの武器に「制約」が加わります。- 円順列: 1人を固定(基準)にして、順列(!)の形に持ち込む。
- 同じものを含む順列: 全体の順列(!)を、区別がつかない分の順列(!)で割り算する。
- 重複組み合わせ: 仕切り(|)を導入して、組み合わせ(C)の形にすり替える。
- 戦略的な逆転の発想(余事象)
- 「少なくとも」は、そのまま数えるのが面倒な「順列と組み合わせ」の合図。
- 「全体 - 余事象」のルートの方が圧倒的に短い場合にのみ、この引き算を使う。

コメント