2025-12

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数学の部屋

未来を予測する確率 vs ルールを推理する統計 〜演繹と帰納の視点から〜

確率は「未来」を予測し、統計は「過去」から推理する——。 似ているようで正反対の「確率」と「統計」。 この二つの学問は、データに溢れた現代を生き抜くための「最強の双眼鏡」だと私は思います。 とはいえ、「確率・統計は面白そうだけど、数学の他の知識も必要だろうし、計算も難しくて面倒なのでは」……と不安に感じる方も多いかもしれません。 そこで本シリーズ『Pythonを使いながら学ぶ確率・統計』では、難しい計算はすべてコンピュータ(Python)に任せます。(併せて考え方や計算方法もしっかりと解説するのでご安心ください) 数式を暗記するのではなく、シミュレーションを「動かして、見て、納得する」という、体験型学習のコンセプトにより、一石二鳥、三鳥の効果が得られるはずです。 記念すべきシリーズ第1回記事は、私たちがこれから学習を始める「確率・統計」の土台知識と、シリーズ完結までのロードマップを整理していきます。
数学の部屋

対数法則が「当然」に見えてくる3つの公式 (積、商、累乗)

「なぜ真数の掛け算が対数の足し算になるのか」その理由を、公式の暗記ではなく「指数」の視点から直感的に解説します。積・商・累乗の3つの法則をマスターして、面倒な計算を楽にする手段を見に付けましょう。
数学の部屋

天文学的な桁数の計算も log なら楽勝 ~指数ルールから読み解く対数の基礎

「0が20個も並ぶような巨大な数字、どうやって計算するの?」 指数を学んだ私たちは、数が爆発的に増えていく様子(指数関数的増加)を知っています。 しかし、あまりに巨大な数をそのまま扱うのは、プロの数学者や天文学者にとっても至難の業でした。 そこで発明されたのが「対数 (log)」です。 対数は、天文学者が一生かけて行う計算を数分に短縮したと言われるほどの「計算革命」でした。 今回は、指数シリーズ3部作で身につけた指数のルールをそのまま使いながら、対数の扉を開いていきましょう。
数学の部屋

指数関数の世界 ~有理数から実数への拡張

前回までで、指数は整数から分数へと拡張され、すべての有理数に対して、統一された指数法則のもとで計算できるようになりました。 ですが、まだ一つ、数直線上に「穴」が残っています。無理数です。 関数のグラフを考えるとき、グラフは途切れることなく、滑らかで連続していなければなりません。 しかし、無理数を指数に持つ値が定義されていない状態では、グラフは連続しません。 今回の記事のテーマは、この「穴」を埋めることです。 有理数で囲まれた極限操作を利用して無理数指数(実数指数)を定義し、すべての実数に対して成立する指数関数の世界を完成させます。
数学の部屋

有理数 (分数) の指数:累乗根を使いこなす計算方法

前回の記事では、指数を「自然数」から「整数」の範囲まで拡張し、どんな場合でも使える強力な5つの指数法則を確立しました。 これにより、複雑な計算も一貫したルールで処理できるようになりました。 しかし、指数の世界はこれで終わりではありません。 例えば、平方根や立方根といった「累乗根」の計算であっても、指数法則を使えばスマートに解くことができます。 本記事では、指数をさらに「分数(有理数)」にまで拡張します。 この拡張によって、一見複雑な累乗根の計算が、すべて指数のシンプルな足し算や掛け算として扱えるようになります。
数学の部屋

整数の指数:べき乗のルールと指数法則の基本

指数は、数学の世界だけでなく、物理学、経済学、情報科学など、あらゆる分野で土台となる極めて重要なツールです。 特に、高校数学で学ぶ対数(log)を深く理解するためには、指数の定義とルールを曖昧なく把握しておく必要があります。 例えば、「2を3回かけた数」が2の3乗になることはご存知かもしれません。 しかし、指数が 0 や負の数になったとき、「2 の 0乗はなぜ 1 なのか?」「マイナスのべき乗はなぜ分数になるのか?」という疑問に、論理的に答えられるでしょうか? この【指数徹底マスター】シリーズの第1回では、計算の基本となる「整数の指数」に焦点を当てます。 自然数、ゼロ、負の指数の意味を一つ一つ丁寧に掘り下げ、すべての指数計算の基礎となる「指数法則」を徹底的に学び直しましょう。 この記事を読めば、指数に関する疑問が解消し、「すべての指数の定義は、指数法則を守るために決められた」という、数学の背景にある美しい構造が理解できるはずです。
AI

実戦で使えるAIの交差検証 Vol.3

この連載 (Vol.1、Vol.2) を通じて、K-Fold CVから Stratified K-Fold CVへとステップアップし、不均衡データという最大の難敵に対する「信ぴょう性の高い検証の土台」を確立しました。 その成果として、信頼できる平均 F1スコア (0.4000) を手に入れています。 この数値を見て、「何を、どう改善すればこの数値は上がるのだろう?」という疑問が生じるのはごく自然な流れでしょう。 残念ながら、F1スコア単体では、AIモデルが「重要な陽性データを見逃したのか(偽陰性)」、それとも「誤報を出しすぎたのか(偽陽性)」というミスの内訳までは教えてくれません。 この内訳が分からなければ、モデルを改善するための具体的な行動指針を立てることは不可能です。 本記事 Vol.3 では、「混同行列(Confusion Matrix)」というツールを導入することで前述の課題を解決し、連載 (三部作) の最終回とます。
AI

実戦で使えるAIの交差検証 Vol.2

前回の記事(Vol.1)では、AIの汎用性を証明する技術としてK-Fold Cross-Validationをマスターしました。 これで「特定のデータに依存しない、安定した性能」を持つモデルを開発する基礎は固まりました。 しかし、記事の最後で私たちは大きな壁に直面しました。 それは、実際のビジネスで頻繁に遭遇する「不均衡データ」です。 モデルが 99% の正解率を出しても、本当に重要な1%(例:購入顧客、詐欺事例など)を見逃していたとしたら、そのAIは実戦では全く価値がありません。 通常の K-Fold CV は、この重要な 1% を見逃す可能性が高く、さらに「正解率」という評価指標だけでは、その見逃しを見抜くことができません。
AI

正解率を鵜呑みにする勿れ:実戦で使えるAIの交差検証 Vol.1

前回の記事では、ランダムフォレストのハイパーパラメーターをチューニングし、AIモデルは訓練データで非常に高い精度を叩き出したことでしょう。 この瞬間、AI開発者の卵として大きな達成感を感じられたかもしれません。 しかし、ここでいったん立ち止まって考えてみる必要があります。 その「高精度」は、本当に未知のデータ(実戦)でも通用するでしょうか? 実は、ハイパーパラメーターを細かく調整すればするほど、モデルは訓練データ内のノイズや例外的なパターンまで完璧に覚えてしまい、「過学習(オーバーフィッティング)」という落とし穴に陥っている可能性があります。 訓練データで正解率99%のモデルが、新しいデータになると途端に使い物にならなくなる ―― これはAI開発で最も避けたい事態のひとつです。 そこで本記事では、「作成したモデルが実戦で通用するか」を客観的かつ厳密に判断するための検証技術を解説します。これは非常に重要な内容であるため、三部作のシリーズとして扱っていきます。 単なる正解率に惑わされず、真の汎用性を証明する「交差検証(Cross-Validation)」と、不均衡データでもモデルの価値を正しく測る「F1スコア」をはじめとする正しい評価指標を学びましょう。
数学の部屋

【集合論入門 3】数学的構造を構築する:和集合、共通部分、補集合の定義と性質

前回の記事では、集合論の土台となる二つの基本的な記号、要素の所属と集合の包含を理解し、集合の「箱」と「中身」の関係を明確にしました。 しかし、数学的構造を築くためには、単に存在する集合を識別するだけでなく、「二つの集合をどのように組み合わせるか」「集合から特定の要素を取り除くにはどうするか」といった操作(演算)の定義が必要です。 本記事では、集合論の最も重要な基本演算である、和集合 (Union)、共通部分 (Intersection)、そして補集合 (Complement) を学びます。 これらの演算がどのように集合を組み立て、また分解するのかを、定義とベン図を通して深く理解しましょう。
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