「その時」が来ました。
以前のブログで私は、「5年前、誰が今のAIを想像できたか」と問いかけました。
そして今、私たちはまさに「量子元年 2026」の渦中にいます。
この加速する歴史を目撃するにあたり、私は現在、三つの異なる役割を持つ銘柄を「三本柱」として保有しています。
「基盤(大黒柱)」としてのIBM、 「矛」のIonQ、 そして、今最も熱い視線を送っているのが「盾」のSEALSQ(LAES)です。
目次
1. 量子市場の支配を目指す「三位一体」のポートフォリオ
まずは、私の考える「銘柄三本柱」の役割を整理してみましょう。
| 銘柄 | 役割 | 2026年の立ち位置 |
|---|---|---|
| IBM | 基盤(城) | 量子と古典を繋ぐエコシステム。産業界の標準を握る盤石のインフラ。 |
| IonQ | 矛(攻め) | 計算能力の限界突破。AQ 64に達した次世代機「Tempo」で市場を席巻中。 |
| SEALSQ (LAES) | 盾(守り) | 耐量子暗号(PQC)の先駆者。計算力の進化が生む「リスク」を収益に変える存在。 |
2. 盤石なる「基盤」 ―― IBM
まず、この破壊的な技術を「産業」として成立させているのが、巨人 Google と双璧を成す IBM です。
IBMが単なる計算機メーカーだったのは遠い過去の話です。
彼らは、量子と古典コンピュータ(HPC)をシームレスに繋ぐ「基盤(プラットフォーム)」そのものを提供しています。
2026年のロードマップで掲げられた「量子優位性(Quantum Advantage)」の達成に向け、最新のNighthawkプロセッサは、もはや実験の域を超え、エンタープライズ(企業)が実務で使えるレベルの安定性と規模を手に入れました。
世界中の巨大企業がIBMのエコシステムに乗っているという事実は、量子時代の「標準」を彼らが握っていることを意味します。
もちろんIBMだって株価を下げることはありますが、私の信頼は揺るぎません。
これまで同様、短期的な波に一喜一憂することなく、『IBM城』が完成する瞬間を特等席で見届けるつもりです。
3. 臨界点を突破する「矛」 ―― IonQ
そして、量子計算の限界を突き破る「矛」がIonQです。
2025年末に彼らが達成した2量子ビットゲート精度99.99%(フォー・ナインズ)という驚異的な記録は、まさに「オセロの石がひっくり返る一瞬」の予兆でした。
さらに今年出荷が開始される次世代システム「Tempo」は、クラウド越しではなく、顧客のデータセンターに直接鎮座し、創薬や新素材開発のスピードを指数関数的に加速させようとしています。
ただし、どの銘柄にも言えることですが、IonQにもリスクはあります。
現状、特に注意が必要なのは、同じイオントラップ方式をとる競合のQuantinuumが上場予定であることです。
親会社であるHoneywellの潤沢な資金力という強みがあり、量子ビットの精度もIonQと勝負できるレベルです。
さらに上場によって巨額の資金を調達し、一気に技術開発を加速させる可能性もあるでしょう。
2026年1月16日現在、まだ上場の日時は決定していませんが、将来的に投資対象が分散する可能性は考慮しておく必要があるのは間違いありませんし、すでに株価が調整に動いている様子も見受けられます。
現在は私もIonQの保有数を増やすのを控え、両社の動向を注視しています。
現在分かっているQuantinuum上場のスケジュールと詳細
- 2026年1月14日、SEC(米国証券取引委員会)に対して新規株式公開(IPO)のための登録届出書(Form S-1)の草案を機密裏に提出したことが発表されました。
- 上場時期の予測: 通常、機密提出から公開、そして実際の取引開始までには3ヶ月〜6ヶ月程度かかります。早ければ2026年の第2四半期(4月〜6月)から第3四半期にかけて、ナスダックまたはニューヨーク証券取引所に登場する可能性が高いです。
- 想定時価総額: 直近(2025年9月)の資金調達ラウンドでは、100億ドル(約1.5兆円)という巨額の評価額がついています。これにはNVIDIAのベンチャーキャピタル部門も参加しており、非常に高い期待値が設定されています。
4. 全てを守り抜く鉄壁の「盾」 ―― LAES(SEALSQ)
強力な「矛」と広大な「基盤」が完成したとき、世界は一つの巨大なリスクに直面します。
それは「既存の暗号が破られる」という恐怖と混乱です。
ここで「盾」として不可欠になる企業の筆頭として私が注目したのが、以前にも強くおススメしたSEALSQ(LAES)です。
彼らの耐量子暗号チップ「QS7001」は、すでにインドの国家インフラや衛星通信分野で具体的な採用が始まっており、商談パイプラインは2億ドル(約300億円)規模に膨れ上がっています。
攻撃(計算)が進化すればするほど、防御(セキュリティ)の価値は高まる。
まさに、量子時代の「生命保険」とも言える存在です。
また、IBMは300ドル付近、IonQが50ドル前後という株価であるのに対し、SEALSQは破格の4ドル前後という買いやすさ。
言い換えれば、上がりやすさもあると言えます。
波に乗れば、テンバガー(10倍)も夢ではありませんね。
4.1. 膨れ上がる「2億ドル」のパイプライン
彼らが現在抱えている商談(パイプライン)は、2026年から2028年にかけて2億ドル(約300億円)という規模に達しています。
1年前にはわずか1,100万ドルだったものが、今や約18倍。
これは単なる「期待」ではなく、インドの国家インフラや航空宇宙、スマートグリッドといった「失敗が許されない公的セクター」からの実需が積み上がった結果です。
4.2. 異例のキャッシュリッチな財務基盤
量子関連のスタートアップは、とかく資金繰りに苦しむのが通常ですが、LAESは違います。
現在、彼らは4億2,500万ドル(約640億円)という巨額の現金を保有しています。
これは、昨今の不安定な市場環境において、他社の買収や技術投資を自社資金だけで完結できる「圧倒的な体力」があることを意味します。
4.3. 核心技術「QS7001」の実装
彼らの主力チップ「QS7001」は、もはや実験室の中にはありません。
衛星通信やドローン、さらにはダボス会議で披露されたロボティクスなど、私たちの日常の背後で「量子攻撃からの守護神」として、すでに牙を研いでいるのです。
QS7001の受注は加速しており、最新の報告によると、QS7001とQvault TPMに関連するパイプライン(受注候補)だけで6000万ドル(約90億円)を超えています。
これは、単なる研究用ではなく、衛星通信(WISeSat)やスマートメーターへの実装という「実需」に裏打ちされています。
決戦の刻:1月15日『Needham Growth Conference』
ここまでお伝えしてきたように、LAESがそれほど素晴らしい銘柄ならば、なぜ1株4ドル台での横ばい状態が長く続いているのでしょうか。
最たる理由は、「これだけの資金がありながら、なぜ収益がまだこの程度(1,800万ドル)なのか?」という「効率性」への投資家たちの厳しい目が向けられていることです。
その懸念、不安を払拭できるかどうかは、あるイベントの成否にかかっていると言っても過言ではないでしょう。
明日、1月15日(日本時間22:45〜)、LAESの経営陣が、ニューヨークのカンファレンスに登壇します。
「2億ドルのパイプラインのうち、どれだけが『正式受注』として確定したか」。
この一点に世界中の投資家の目は向けられることでしょう。
これまで「見込み」、「候補」として語られてきた数字が、大手企業や政府機関との「契約締結」として明文化されるのか。
このイベントの結果が成功した瞬間、期待は「確信」へと変わり、株価のボラティリティは歴史的な加速を見せる可能性は極めて高くなります。
「矛(IonQ)」が進化すればするほど、「盾(LAES)」の必要性は幾何級数的に高まる。
この表裏一体の進化を、IBMという「巨大な基盤」の上で見届ける。
これが私の2026年投資戦略です。
【速報】Needham Growth Conference
2026年1月15日に行われたNeedham Growth ConferenceにおけるSEALSQ(LAES)のプレゼンテーション結果について、現地からの速報をまとめました。
結論から言えば、今回の発表は「期待されていた具体的な進展」をしっかりと裏付ける内容であり、市場に対して「量子セキュリティの実装フェーズへの突入」を強く印象付けるものとなりました。
主要なポイントは以下の3点です。
- 「2026年=量子セキュリティ元年」の公式宣言
CEOのカルロス・モレイラ氏は、プレゼンテーションの冒頭で「2026年は公式に『量子セキュリティの年』となる」と宣言しました。- 背景: 米国国家安全保障局(NSA)のCNSA 2.0ポリシーにより、2027年1月までに全ての新システムを量子耐性(PQC)に準拠させる必要があるという「時間切れ」リミットの切迫感を強調。
- 現状: 単なる技術展示の段階は終わり、米国内での実導入(アクティブなデプロイメント)が既に始まっていることを明言しました。
- QS7001チップの量産と売上の本格化
以前の会話でも注目していた「パイプラインの具体化」についても、より踏み込んだ発言がありました。- 生産開始: QS7001およびQvault TPMの生産が2026年に本格始動することを再確認。
- 商談の加速: 以前報告されていた4,980万ドル(約75億円)のQS7001専用パイプラインを含む、総額2億ドル(約300億円)規模の潜在案件(2026~2028年分)が、現実の収益(バックログ)へと順調に転換しつつあると説明しました。
- 成長ガイダンス: 2026年の収益成長率を前年比50%〜100%とする非常に強気な見通しを維持しました。
- 戦略的な事業拡大(Quobly社の買収・投資)
今回のカンファレンスの大きな目玉の一つとして、量子コンピューティング企業Quobly(クォブリー)との戦略的投資および買収に向けた基本合意(MOU)が発表されました。- Quoblyとは: シリコン量子ビットをベースにした大規模量子プロセッサを開発するフランスのスタートアップ企業です。
- 意義: これにより、LAESは「盾(セキュリティ)」としてだけでなく、「量子プロセッサ(計算)」側にもリーチを広げることになります。
- シナジー: 量子計算の進化を把握することで、より精度の高いセキュリティを先んじて市場に提供する体制を整えようとしています。
結び:シートベルトを締め直して
「2026年まで残すところ1ヶ月となりました」と書いたあの日から、私たちはすでに一歩先の世界へ足を踏み入れました。
もうすぐ到来する明日という日が、将来の歴史の教科書で「量子セキュリティが社会に定着した日」として記される可能性は、十分に現実味を帯びています。
『世界の量子コンピューティング市場、2026年に20億ドル規模へ』という記事もみかけ、量子テーマへの投資は絶好のチャンスが到来しています。
「量子元年 2026」。
さあ、シートベルトを締め直して、この歴史的な加速の瞬間を共に目撃しましょう。

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