数学の部屋 【集合論応用 1】直積集合と写像:数学における「関数」の定義
これまでの【集合論入門】シリーズでは、集合の基礎から、和集合・共通部分といった基本的な演算までを学んできました。
これらは、いわば数学の「素材」を知る工程でした。
【集合論応用】シリーズでは、それらの素材を使って、数学における最も重要な概念の一つである「関数」を組み立てていきます。
「関数」と言えば、中学・高校を通して y = f(x) という形式に慣れ親しんできたかと思いますが、集合論は「関数とは何なのか?」という問いに対し、シンプル且つ厳密な答えを用意しています。
その鍵を握るのが、集合同士を掛け合わせることで生まれる「直積集合(デカルト積)」、そしてそこから定義される「写像(しゃぞう)」という考え方です。
この記事では、まず「直積集合」という新しい演算を学び、私たちが知っている「関数」が、集合論の言葉でどのように定義し直されるのかを解き明かしていきます。
このステップを越えることで、数学のあらゆる分野に通底する「構造」が見えてくるはずです。