数学の部屋 公理と公準 ~「当たり前」の明文化が数学の出発点
「三角形の内角の和は180度である」。
私たちはこうした幾何学のルールを、当たり前の事実として受け入れています。
しかし、こういった「当たり前」に感じる事実にも、数学では証明が必要です。
そして、その証明の土台となる出発点は、たった10個のシンプルな前提に過ぎません。
本記事では、2000年以上前にユークリッドによって体系化された幾何学の原点に立ち返ります。
すべての数学的真実を論理的に積み上げていく、その最初のレンガとなる「公理(Axiom)」と「公準(Postulate)」について解説します。
なぜ、誰の目にも明らかなことが、あえて証明なしに正しいと決められたのか。
そして、その中の一つの前提(公準5)を疑うことで、現代科学を支える非ユークリッド幾何学という全く新しい世界が生まれた経緯を、基礎から見ていきましょう。